少しだけ不自由な私たちの殻

連作短編方式で、ニック、ナギのいるSF的世界観が、さまざまな方面から語られています。

オートマトンと人間の関係、オートマトンが出現したことによる、新たな憲法や制度が施行去られている社会。
ストーリー展開が秀逸。 課題が起きたときの解決方法が特徴的で、説得力があります。

また、文章も洗練されています。
テンポがめちゃくちゃいい。

音楽の導入はすごいです。
冒頭にある古典の文章も、その後の展開につながり、作品の良さをあげています。

テンポが良い分、描写が淡泊だったりするところがあります。
ただ、それを補うほどのストーリー展開は一読の価値があります。